【はじめに】 若い世代のテレビ離れが語られるようになったのは、私の記憶では十年以上前の話だ。援交女子高生が跋扈し(援助交際ブームのピークが1996年)、「コギャル」という言葉が世の中を席巻していて、「第二次女子高生ブーム」という言葉もマスコミで語られた。 2007年現在「F1」(女性20〜34歳)に区分される対象群は、中間年齢27歳をとると、援交ブームやコギャルブームがピークの1996年に16歳の高二。「F1」とは、いわゆる「コギャル世代」を中心として、その周辺年齢を含む世代だと考えられる。 今回の原稿依頼は、いわゆるテレビ離れの背景を、「F1」コーホート1の過去十年に渡るライフスタイルの変化を切り口として分析してほしいというものだ。ちなみに後でデータを示すとおり、「テレビ離れ」は「F1」に限る現象でなく、もっと広範な現象だ。 従って、記述のスタイルとして、「F1」に限らず拡がったテレビ離