この1週間、静岡県のある名門校のイタリア合宿に通訳としてつきあう機会に恵まれた。 指導に当たったのは、セリエB、Cの監督として15年以上の経験を持つフランチェスコ・ジョルジーニ。まだセリエAのチームを率いる機会は得ていないが(これはたまたま運と人脈に恵まれなかったからに過ぎない)、ザッケローニ、グイドリンなどと並び、「ポスト・サッキ」世代の攻撃的なゾーンサッカーの使い手として「業界」では高い評価を受けている監督のひとりである。 その彼に、日本でもトップレベルにある高校チームを1週間見て感じたことをじっくり語ってもらったので、今回はそれをご紹介することにしたい。 「驚いたのは、チームとしての組織的な動きがしっかりできていることだった。DFラインの上げ下げ、プレッシングに行ったときのポジション取りなど、守備の基本はほとんど完璧にできているといっていい。イタリアのプロクラブの同年代のチームでも、