どうやら、一億総「無脳」化の時代らしい。自己中心主義で、感情だけで脊髄反射する、老人、若者、サラリーマン――どこにも知性や教養が見えない。美しい日本語が失われ、このままでは日本はおかしくなってしまう。 たとえば、老人は、1日にどれくらいテレビを見ているか? ある調査によると、65歳以上の老人の実に8割が、1日に9時間ものあいだテレビを見ていることが分かった。1日9時間!これはあまりにも長すぎる。テレビばかり見ていると、想像力や思考力が低下してしまうという「一億総白痴化」によれば、老人の白痴化は粛々として進んでいるといえる。 そして、社会を担うサラリーマンの教養はどうだろう? 日本のサラリーマンが、1年間に自分で買って読む本の数は、単行本がたった3冊、週刊誌が12冊だそうな。これが1年間の読書量なのだ。あとはせいぜい会社から与えられた仕事の資料ぐらいしか読まない。これでは蓄積どころか、頭のほ