落語国検察録―ご隠居検事の事件簿 作者: 田子忠雄出版社/メーカー: 青蛙房発売日: 2005/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (3件) を見る 落語の世界の事件を、検事が解決するとどうなるか。元最高検検事の作者が、バッタバッタ処理していく。 時そば、らくだ、三軒長屋、居残り佐平次、酢豆腐、唐茄子屋政談等、あまり落語を知らない人でもどこかで聞いたことのある有名落語を中心に、発生した事件について、起訴状、論告、被疑者調書、参考人調書、被告人質問、論告、不起訴裁定書等々を使ってどのように処理していくかを記している。 刑事法に興味を持っている人にとっては、「検事」がどういう考え方で事件処理をしているのかが、この本から透けて見えて非常に面白いことだろう。不起訴裁定書が多いのは、起訴便宜主義(刑訴248条)の表れであり、悪いことをやった人でも、同情す