(男性高齢者について) 高齢者労働力率を国際比較した図を見ると、第2次世界大戦後、欧米各国では、所得の向上、年金・福祉の充実により、高齢者(60~64歳、あるいは65歳以上の男)の労働力率は一貫して低下してきた。 日本の場合も同様の傾向にはあるが、低下の程度は低く、日本は主要先進国の中では、高齢者が最も働いている国となっている。またこの20年ぐらいの動きを見ると、欧米諸国に遅れて低下していると言うより、高いレベルで横ばいから上昇に転じている。 所得水準や年金・福祉の水準において日本がとりわけ低いとは言えないので、高齢者の職業構成における農業・自営業の比率の高さ(図録1220参照)、あるいは、良く言えば働き者という国民性、悪く言えば働き続けることにしか生き甲斐を見出せないという価値観などに理由を求めるのが妥当であるように思われる(国民性等については図録0218、図録3277参照)。 細かく見