訳者もあとがきで指摘しているが、この本の題名は適切ではない。これでは、詐欺のマニュアルみたいではないか?この本に適切な題名は、「相手を混乱に陥れ、話を自分有利にする方法」である*1。 え?何?どちらにせよ人聞きが悪いことこの上無い?そりゃ勘違いというものだ。そういう指摘をするあなたの頭脳の明晰さは確かに素晴らしい。でも、その純朴にして無垢過ぎる心のありようは、世間を渡る上でとてもとても脆弱で貧乏くじをひくために生きているようなものだ。現実問題世の中嘘を嘘としてわかっていないと損をする。多かれ少なかれ「相手を混乱に陥れ、話を自分有利にする方法」が当たり前のように日常に遍在している。それは無理めな屁理屈なのに、何故か正論を押しのけて罷り通る。そういう目にあって、不条理だと思いつつ押し黙るしかない状態になって口惜しく思うこともあるだろう。実のところ、正論は負けるべくして負けているのだ。 筆者が指
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