哲学者らしい、皮肉たっぷりの本だったが、なかなか楽しめた。 一言でいうと、「オルタナティブ」や「カウンター・カルチャー」と呼ばれる、いわゆる反体制思想は、ロクなもんじゃない、と言う主張をこれでもかと詰め込んだ本だ。 忙しい人は、最後の「結論」だけ読めば十分だと思う。 ちなみに、なぜロクなものではないのか、抜粋すると、次の3つになる。 ・反体制は、多くの場合「反逆」をウリにして、自分の地位をあげようとしているだけ ・反体制は、社会問題の原因をすべて「現在の体制が悪い」に押し付けるので、目の前の社会問題の解決に役立たない ・グローバリゼーションや、市場を否定するだけで、その有用性には目をつぶっている これらをどう思うかは、各人に委ねる。 が、私の場合は、昔ともに仕事をした、上司批判を繰り返す、一人のオジサンを思い出した。 たぶん、企業でも同じことが言えるのだ。 * ある電機メーカーの仕事をした
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