シーラカンス目は多くの化石種によって存在が知られており、古生代デボン紀に出現して広く世界の水域に栄えたが、約6550万年前(中生代白亜紀末)の大量絶滅(K-Pg境界)を境にほとんど全ての種が絶滅した。 長らくシーラカンス目は全て絶滅したものと考えられていたが、1938年12月22日に、南アフリカの北東海岸のチャルムナ川(英語版)沖で捕らえられた魚がイーストロンドンの博物館員マージョリー・コートニー=ラティマーの注意を引き、報告を受けたロードス大学の生物学教授J. L. B. スミス博士が、白亜紀末に絶滅したものと考えられていた古代魚「シーラカンス」と特定し、学界や世界を騒然とさせた[1]。この現生種はシーラカンスの代名詞的存在となっているが、生物学上の名称は ラティメリア・カルムナエ (Latimeria chalumnae) である。 その後、1952年にはインド洋コモロ諸島で同じくカル
