定言命法[1](ていげんめいほう、独: Kategorischer Imperativ[2]、英: categorical imperative)とは、カント倫理学における根本的な原理であり、無条件に「~せよ」と命じる絶対的命法である[3]。 定言的命令(ていげんてきめいれい)とも言う。『人倫の形而上学の基礎づけ』 (Grundlegung zur Metaphysik der Sitten) において提出され、『実践理性批判』において理論的な位置づけが若干修正された。 概要[編集] 『実践理性批判』の§7において「純粋実践理性の根本法則」として次のように定式化される。 「あなたの意志の格律が常に同時に普遍的な立法の原理として妥当しうるように行為せよ」 カントによれば、この根本法則に合致しうる行為が義務として我々に妥当する行為であり、道徳的法則に従った者だけが良い意志を実現させるということ