学者のイメージをアップデートした若き哲学者 人類は崖っぷちから落ちるのか、這い上がれるのか 危機の時代の哲学を打ち立てる責任 新型コロナウィルスのパンデミックによる非常事態宣言、国境封鎖、そして深刻な経済危機……。私たちが生きる「世界」は、3カ月前には想像し得なかった異様な姿を見せ始めている。そんな曲がり角を迎える現代社会に警鐘を鳴らし、世界的な注目を集めてきたドイツの若き哲学者マルクス・ガブリエル。彼がホスト役を務めるテレビドキュメンタリー・シリーズ「欲望の時代の哲学2020」(NHK・Eテレ)の最終夜が24日に放送された。歴史に残る大転換期に直面する私たちが、どう世界と向き合うべきなのか、昨夏出版された「資本主義の終わりか、人間の終焉か?未来への大分岐」(集英社新書)をテキストに、そのヒントを探ってみたい。 学者のイメージをアップデートした若き哲学者 1980年にドイツに生まれたマルク