「lyrical school oneman live 2020 PLAYBACK SUMMER」(変幻するアイドルと、いまここのフロアで出会い直すオタクのダンス) 上半身のカルチャー/下半身のカルチャー 深夜のクラブに入場し、ダンスフロアに立ち、DJが流す音楽に合わせて踊る時、ダンサーではない僕たちは下半身だけで踊る。片手にお酒の入ったカップを持っているからとか、酔っ払いが手を振り回すと危ないからなんて、みもふたもない理由もあるけれど、いちばんの理由は、その人のダンスの素養に関係なく、四つ打ちのベース音に合わせて左右交互に足踏みするだけ、足を揃えてピョンピョン跳ぶだけでも参加できるのがクラブのダンスだからだ。友人は足だけで参加できるクラブのダンスを称して「タコ踊り」と言っていた。顔も見えないほど暗いフロアで、偶然出会った貴方と、いまここで同じ気持ちでいるという共感を伝える。たったひとつの