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Minchanbabyがラッパー活動を終了した。突如SNSで発表されたその情報は驚きをもって迎えられたが、それもそのはず、近年も彼は精力的にリリースを続けていたからだ。詳細も分からないまま活動終了となってから数か月が経ったある日、突然「誰か最後に活動を振り返ってインタビューしてくれるライターさんやメディアいないかな」というポストが投稿された。すぐにDMを送り、話を聞くことになった。インタビューには長年お世話になったというFNMNL編集部の和田さんも同席し、Minchanbabyの深い胸の内を明かしてもらった。 元々MINTのMCネームで2000年頃にクルー加入、その後2004年からソロ活動を開始。一度ラッパーとしての引退宣言をするも、改めてMinchanbaby名義で2017年からリスタートを切った。クルー時代から含めると、トータルでの活動期間は実に25年ほど。その間、継続的にリリースを重
国内のヒップホップシーンにおいて2024年最大のバイラルヒットとなっている千葉雄喜の"チーム友達"、そしてその千葉雄喜も参加したMegan Thee Stallionの"MAMUSHI、さらにWatsonの1stアルバム『Soul Quake』やNENEの2ndソロアルバム『激アツ』。その全てのプロデュースを手がけているのがKoshyだ。 今回「Koshyアッツー」のプロデューサータグでもお馴染みのKoshyの初インタビューを彼が利用しているTriga Fingaが運営するスタジオで行った。今やシーンを代表する人気プロデューサーのキャリアをスタートさせるきっかけから、"チーム友達"や"MAMUSHI"の制作秘話までを聞いた。 取材・構成 : 和田哲郎 撮影 : 横山純 - 今は27歳? Koshy - はい。 - 最初に音楽が好きになったきっかけは? Koshy - 何個かあるんですけど、
和歌山・築港出身のラッパーMIKADOの勢いが上がっている。7とKohjiyaが参加したリミックスも話題になったキラーチューン"言った!!"、同郷の盟友TOFUとのコラボ作『New Vintage』、そして初のミックステープにして傑作『Re:Born Tape』がとどめになり、一気にシーンの注目株に躍り出た。 今回のインタビューでは『Re:Born Tape』に至るまでのMIKADOの制作スタイルの変化を皮切りに、今はとにかくラップをするのが楽しいと語るMIKADOが見据える未来までを語ってもらった。 取材・構成 : 和田哲郎 撮影 : 横山純 - 今、ミックステープがリリースされて10日ぐらいだと思うんですけど、反響はどうでしょうか。 MIKADO - 反響はいい感じやったっすね。想像以上かなぐらいっす。 - 今作を出すまでに、2年間スタジオにこもってたと"知らんけど"のリリックでも言っ
ラッパー・プロデューサー・DJとして活躍するLil'Yukichiが、藤沢出身の新鋭ラッパーSaggypants Shimbaとリリースした楽曲"FUCK THAT"。 高速でバウンシーなビートにSaggypants Shimbaのロウなラップが光るこの楽曲は、早耳なリスナーの間で話題になりつつあるUS ミルウォーキー産のサウンドを取り入れたクラブチューンとなっている。Lil'Yukichiがミルウォーキーのサウンドを知ったきっかけは「僕が中3か高1の頃からチェックしている僕の音楽プラグのLil PriさんがXで紹介していて」だという。またそのサウンドの特徴や魅力については、「8拍子で鳴っているクラップ、早いテンポに重たい重低音やゆるいラップが特徴で、踊って楽しむことが前提のジャンルで、乗りやすいのでかなりとっつきやすいのが魅力」と答えてくれた。 "FUCK THAT"については、「このジ
2024年でソロ活動30周年を迎えたCornelius。近年様々な形で発表してきたアンビエント色の強い作品を中心に再構築したアルバム『Ethereal Essence』が6月にリリースされた。初めて音源化される楽曲も多数収録されている『Ethereal Essence』は、近年のCorneliusの1つの側面が反映されたオリジナルアルバムといっていいものだ。 本作についてCorneliusの活動30周年を記念したパンフレットの制作にも携わったbarboraが話を聞いた。 取材・構成 : barbora 撮影 : 寺沢美遊 音のテクスチャーにフォーカス - 『Ethereal Essence』はこれまで発表してきた音源の中からアンビエント風味のある作品を集めた編集盤といえますが、このような形でまとめようとしたきっかけは何ですか。 Cornelius - 去年『AMBIENT KYOTO』とい
2024年4月26日に発表されたtofubeatsによる最新作『NOBODY』。本人の歌唱はもちろん、ゲストボーカルによる客演もゼロ、そのかわりに全編でDreamtonics社の歌声合成ソフトウェアSynthesizer Vを使用したという本作は、このように書いてみると字面上、アノマリーな作品という印象を受けるものの、作品を聴けばtofubeats流のストロングスタイルなハウス作品であるということがわかるはずだ。リリースから3ヶ月ほど経ったいま、本作にまつわるあれこれ……Synthesizer V導入に至った経緯、いまダンスミュージックに向き合う理由、歌詞への眼差し、今回の取材稼働で何度も語られる「J-CLUB」というワードなどなど……をtofubeats本人の口からつまびらかにしてもらおうと思う。 取材・文 : 高橋圭太 撮影 : 寺沢美遊 - 『POP YOURS』、『森、道、市場』、
featured 【インタビュー】本根誠 Sell Our Music | good friends, hard times Vol.9 ライターの二木信が、この困難な時代(Hard Times)をたくましく、しなやかに生きる人物や友人たち(Good Friends)を紹介していく連載「good friends, hard times」。国内のヒップホップに軸足を置きながら執筆活動をつづけてきた二木が、主にその世界と、そこに近接する領域で躍動する人たちへの取材をつうじて音楽のいまと、いまの時代をサヴァイヴするヒントを探ります。QeticからFNMNLにお引越しして来てからの第1回目(通算9回目)に登場するのは、長年、音楽の世界でディレクター/ライター/バイヤーとして活躍してきた本根誠。 私が本根誠さんに最初に会ったのは、宇川直宏さんが主宰するライヴストリーミングスタジオ/チャンネル「DOM
「dodo × tofubeats × VaVa」。ありそうでなかった3アーティストによるライブが6月2日に恵比寿 The Garden Hallで開催される。これは2023年9月にSpotify O-Eastで行われたスリーマンライブ企画「Daichi Yamamoto x JJJ x STUTS」の第二弾。各アーティストのライブをしっかりと楽しめ、かつパーティーのような開放感も味わえるこの企画は開催後にも大きな話題を呼んだ。今回はdodo、tofubeats、VaVaに集まってもらい、あえてテーマも設けずざっくばらんに鼎談してもらった。 取材・構成 : 宮崎敬太 写真 : 寺沢美遊 企画 : 高根大樹 こうやって3人がちゃんと会うのは意外と初めて - みなさんはどのように繋がったんですか? dodo - お二人は「HARDOFF BEATS」がきっかけで出会ってるんですよね? さっきV
5lackが今月6曲入りの新作『report』をリリースした。日比谷野音公演終了後にリリースした前作『Try & Error』以来、半年ぶりの本作は6曲入りのアルバムで前作『Try & Error』とは兄弟作品となっているという。唯一のゲストにはLEXをフィーチャーし話題となっている本作のリリースのタイミングで、約10年ぶりとなるインタビューが実現。『report』の制作を中心に、シーンの変化や福岡での生活、そしてライブまで率直に語ってくれた。 取材・構成 : 渡辺志保 撮影 : Ryosuke Hoshina - 取材を受けること自体、お久しぶりだと伺いました。 5lack - 若い時は、うまく今の気持ちを100%伝えることが難しいなと感じて、インタビューは受けないという状況もあったんですけど、今はリフレッシュというか、自分のアティチュードとか聴く人の世代も変わっていっている。そんな中で
ある日、ウェブメディアFNMNLの和田さんから連絡をいただいた。 「木澤さんにとってPlayboi Cartiの音楽もしくは存在はどのようなものかについてのエッセイをご寄稿いただけないでしょうか」とのこと。ことのきっかけは私がSpotifyで「睡眠用Playboi Carti」という、Playboi Cartiのchillいトラックばかり選曲したプレイリストを作ってそれをX(旧ツイッター)に投稿した日にまで遡る。それを見た和田さんは、私のPlayboi Cartiの受容の仕方にとても興味を抱いたのだそうだ。 なので、この文章では一般的なPlayboi Cartiの音楽の解説などは特に行わず、なぜこのようなプレイリストが生まれたのか、Playboi Cartiの音楽についての個人的な所感を交えながら書いていくつもりだ。 まず、Playboi Cartiのchillいトラックばかり選曲したプレ
featured 【インタビュー】in the blue shirt 「10min DTM powered by raytrek」| ブチ抜きと平熱 2010年代前半、Maltine RecordsやTREKKIE TRAXといったネットレーベルの隆盛の中で頭角をあらわし、関西を拠点に活躍するトラックメイカー・in the blue shirt。自身の作品ではこれまでにアルバムを3枚リリースし、そのほか執筆、対談、イベント主催などを通してDTM文化の一端を担ってきた。 あくまで「兼業作家」だと説明された氏のキャリアは、2023年に会社を辞めることで「セミ無職」となる。今回、「10min DTM powered by raytrek」の収録を機に、実質的に「専業作家」となった(?)in the blue shirtの現在地点を捉えるべくインタビューを行った。自身の環境の変化について、関西シー
11/18(土)に開催される渋谷Spotify O-EAST、duo MUSIC EXCHANGE、AZUMAYAを舞台にしたサーキットパーティー『WALTZ』。2021年の11月に第1回が開催され好評を博した当パーティーは、今回もジャンルを越境した多彩な出演陣で発表直後から大きな話題を集めている。本稿では『WALTZ』に出演するceroのフロントマン、髙城晶平とDJのokadadaのふたりに話を訊く。テーマは“読書”。本とダンスフロア……一見、距離があるように感じるふたつのカルチャーにふたりはどのような関連性を見出すのか。 取材・構成 : 高橋圭太 撮影 : 寺沢美遊 - 今回は11月18日の『WALTZ』に出演するおふたりに本にまつわる対談をしてもらいたいなと思っていて。髙城さんもオカダダさんも読書家ですし、ダンスフロアやパーティーをイメージさせるような本を選んでいただき紹介できたら
「月刊!スピリッツ」(小学館)で連載中の漫画『ス-パースターを唄って。』は大阪を舞台に、貧困と友情を、音楽に救いを求める人々を描いた極限の人間ドラマ。10月30日に待望の単行本1集がリリースされた。その発売を記念して、著者の薄場 圭と彼がかねてから敬愛するラッパー・SEEDAとの対談が実現した。薄場 圭にとって「学生時代からずっと、SEEDAさんはヒーローだった」という。そんな敬愛するアーティストに、薄場 圭の作品はどう映るのか?? そして、それぞれ2人の創作秘話に迫る。 取材・構成:渡辺志保 撮影:cherry chill will. - 薄場さんが最初に漫画を描いたのはいつ頃だったんですか? 薄場 - 19歳の時でした。(描いたものを)友達が「いい感じ」と言ってくれたので、出版社を回って。そしたら今の編集の西尾さんが拾ってくれたんです。 - 今回の『スーパースターを唄って。』(※1)が
THA BLUE HERBが、2023年10月18日に2本のDVDをリリースした。 最初の一本は、2022年末9月から10月にかけて行われたTHA BLUE HERB結成25周年ツアーの各地の模様を選りすぐり、セットリストに沿って編集した『YOU MAKE US FEEL WE ARE REAL』だ。こちらは、ほぼ全編にわたって1MC1DJ編成。 もう一本は、2023年5月31日に行われたILL-BOSSTINOがソロ名義:tha BOSSで発表した2ndソロアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP II」のリリースライブを収録した『続・ラッパーの一分』。アルバムにゲストとして招いたJEVA、SHINGO★西成、YOU THE ROCK★、ZORN、そしてMummy-D(from RHYMESTER)との感動的な共演も含め、一夜の熱狂を余すところなく封じ込めている。 一足先に両
岩手を拠点にするPAZUのEP『Back To The Hood』は、個人的には2023年の日本のラップシーンの中でも印象深い作品だ。20歳で上京し、東京の人気セレクトショップNUBIANに就職をしたPAZUは、自身もMVにも出演しているJP THE WAVYの"Cho Wavy De Gomenne"をきっかけにラップを始めた。これだけ聞くと華々しいキャリアに見えるが、昨年PAZUはそんな東京での生活を捨てて地元・岩手に戻った。今作にはPAZUが、東京での生活で感じたリアルな感情やそれとは対照的な岩手での環境が、独特のメロディアスなフロウと共に赤裸々に刻まれている。 ヒップホップとは残酷な勝ち負けのゲームだとしたら東京のシーンで勝ち上がることが正攻法なのかもしれない。しかし、それは果たして全員に当てはまることなのだろうか。PAZUは全く違う方法論と生き方で自身のヒップホップを掲示している
「日本と韓国 : 隣国で暮らしてみて」は『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』の著者であるErinam(田中絵里菜)さんが立ち上げた企画。日本と韓国それぞれに暮らした経験のある人にしっかりと話を聞いていきます。韓国は日本にとって最も身近な隣国。容姿は似てるけど中身は全然違う。だから面白い。知れば知るほどもっと知りたくなる。生活も文化も考え方も。 Erinamさんは現在デザイナー業で多忙なので、ご本人から許可をいただいてこの名企画をライターの宮崎敬太が復活させました。season 2最初のゲストは、日本と韓国で『めちゃくちゃナイト』を開催している内畑美里さん。韓国のインディー音楽シーンの最深部について話してもらいました。 取材・構成 : 宮崎敬太 20歳の時、隕石のようにユチョンが降ってきた - 美里さんと知り合ったのは最近ですよね。韓国のセレクトショップ「balansa」のスタッフのイ・ム
グラフィティは、法やシステムの死角にあるカルチャーだ。自由で、叛逆的で、管理を拒む者たちの足跡だ。そうであるが故に、規範意識の強い人々からは、敬遠あるいは敵視されている。これからも、その状況が変わることはないだろう。 ところがスプレー缶の生まれ故郷ノルウェー出身のグラフィティ・ライターREMIOは、全世界で「爆撃」を継続しつつ、同時に煌びやかなギャラリーの世界でも注目を集めている。また企業のためにTシャツのデザインを手掛け、街ゆく普通の若者たちから人気を博している。彼の作品は、善良な人々が暮らす管理されたコミュニティ、アナーキーな者たちが行き交うストリートのカオス、セレブが社交に励むホテルのペントハウス、プッシャーやジャンキーが吹き溜まるトラップハウスに点在し、それぞれの場所に熱心なファンを抱えている。本人の話によれば、「とある都市」が主催したストリートアートのイベントに「Very Top
「Me holla respect, to all the gun men dem/Gun men alone, keep gun men friend」 かつてThe Notorious B.I.G.は、Diana Kingを客演に迎えた“Respect”で、悪事に手を染めざるを得ないガンマンへのリスペクトを歌い、自らの過ちを認めたうえで母への愛と感謝を示した。 リスペクトとは、ヒップホップに脈々と息づく価値観である。マイノリティであるアフリカン・アメリカンは、同時代における横の連帯だけでなく、先人が成し遂げてきた偉業をさかのぼることで縦の連帯も強めてきた。この文化が、音源のサンプリングやリリックの引用/オマージュという手法で創作を進めてきた経緯も大きい。自律性を持ち合わせながら自問自答を繰り返すことで、ヒップホップは「コア=内なる価値の根幹」を大切にしながら「エクイティ=資産価値の集合
〈PAS TASTA〉のプロジェクトが発足したのは2022年1月。メンバーであるhirihiri、Kabanagu、phritz、quoree、ウ山あまね、yuigotというトラックメイカー/SSW/ボカロPの6人は、DAW上の操作から音楽表現を探求し、DTMコミュニティやコアな音楽リスナーを中心に国境を超えて人気を集めてきたサウンド・ギークたちだ。 筆者にとって〈PAS TASTA〉は縁遠からぬどころか、メンバーのそれぞれに取材した過去がある。そのインタビュー連載のタイトルは「エッジーなエレクトロニック・サウンドを求めて」。DTM表現の新鋭を取り上げる企画である──DTMの間口が広がり、そこかしこでtipsという名の方法論がシェアされる現代において、ここでのインタビュイーらが独自のシグネチャーを獲得しえた、その才覚、あるいは困難については強調しても問題あるまい。 そんな6人組が標榜するの
featured 【インタビュー】tha BOSS『IN THE NAME OF HIPHOP II』 | 渾身のアルバムへの道のり〜敢えて向き合い、乗り越えていく生き方 コロナ禍、ウクライナ侵攻がもたらした政情の不安定化と物価の高騰、そして何より民を顧みる事がない政治は、日本社会に重苦しい空気を蔓延させた。そのストレスを反映するかの様に、至る所で衝突が起こり、ただただ人と人との間に横たわる断絶だけが深まり続けている。 我々はこの苦境にあって、どう生きるべきなのだろうか。人と人は分かり合えないのだろうか。だとすれば分かり合えないまま、共に暮らすことはできないのだろうか。そんなことを考えている折に届いたのが、THA BLUE HERBのラッパーILL-BOSSTINOのソロ名義、tha BOSSのアルバム『IN THE NAME OF HIPHOP II』の音源だった。 傑作である。数多くの
最近、藤原ヒロシがブートレグリミックスを制作しているのをご存知だろうか? 筆者が驚いたのはBTS“Butter”とMarvin Gaye“What's Going On”をマッシュアップした“Butter Going On”。このタイトルからもわかるとおり、遊び感覚で制作されているようだが、その割にクオリティが異常に高い。選曲のアイデアも面白い。誰もが知ってるAとBだが、混ざるとAでもBでもないフレッシュな何かになってる。しかもそこにはピュアな音楽愛というか、初期衝動がある。これは一体どういうことなのか?筆者は現役のDJとしても活動するFNMNL編集長の和田哲郎とフォトグラファーの寺沢美遊に声をかけて、藤原ヒロシとマネージャーの原田公一のもとへ向かった。 取材・構成 : 宮崎敬太 撮影 : 寺沢美遊 - 最近面白いブートレグリミックスをたくさん発表していますね。 藤原ヒロシ - ちょっと前
VS NYドリル 今年のニューヨークでの『Rolling Loud』(世界最大のヒップホップフェスティバル。マイアミでスタートし今年はポルトガルやタイでも開催)は、9/23~9/25にかけてクイーンズのシティ・フィールドで行われた。だが、開催直前に、ブロンクスのSha EkとRon Suno、そして、ブルックリンの22Gzの出演が急遽取り止めになった。ニューヨーク・タイムズによると、ニューヨーク市警(NYPD)の要望に、主催者側が応じたようだ。この3人のうち、22Gzは、今年の3月にブルックリンのクラブで3人が負傷した発砲事件の犯人として6月に逮捕、殺人未遂等の嫌疑がかけられた後、50万ドルを積み、保釈中の身ではある。実は、この6月の逮捕も、『HOT 97 SUMMER JAM』の会場に向かう当日のことだった。 これは単なる偶然だろうか。現在24歳の22Gzは、2017年にフロリダで第二級
featured Supreme前夜、NYストリートで何が起こっていたのか | 映画『All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合』監督インタビュー 10/21(金)よりドキュメンタリー映画『All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合』(以下:『All the Streets Are Silent』が公開される。同作は90年代のニューヨーク、つまり94年のSupreme設立と前後して、ヒップホップとスケートボードがクロスオーヴァーし、新たな形のストリートカルチャーが誕生する瞬間に迫っている。 そこで今回は監督であるジェレミー・エルキン氏へのインタビューを行ったわけだが、本編に入る前に、まずは同作が取り上げた時代より以前、ヒップホップと
2022年9月2日より、黎明期のヒップホップカルチャーをとりまくNYCの若者たちを描いた不朽の名作映画『WILD STYLE(ワイルド・スタイル) 』が全国公開される。 1983年に初公開された同作は「MCing」「DJing」「ブレイキン」「グラフィティ」の四大要素からなる<ヒップホップカルチャー>を全世界に紹介したことで知られている。 この「ヒップホップ四大要素」は、1960年代半ばから70年代初頭にかけて個別に発生しており、『WILD STYLE 』公開の数年前までは、アフリカ系やラテン系が多いニューヨークのブロンクス〜ハーレム周辺「直径7マイルのエリア」(※)で愛されるローカルカルチャーとしての色彩が強かった。また当時の「MCing+DJing」「ブレイキン」「グラフィティ」には独立したシーンが存在し、他の要素との間に共通点や関係性を見出す人間も少数だったと言われている。 しかし8
昨年は『MONKEY』『HAVEN』という2作のEPをリリースし、アニメ「ODDTAXI」の音楽制作でも話題を集めたOMSBが、名盤の誉れ高い『Think Good』(2015年)以来となる7年ぶりのフル・アルバム『ALONE』をリリースした。 プライベートの変化を投影して多面的に自分自身を掘り下げた作風からは、繊細な言葉と濃密な音が織り成す奥深さを感じられるし、新たな充実感を伴った現在のコンディションも窺い知ることができるだろう。次なる頂上へ向かうOMSBに、本作のバックグラウンドや創作に臨む心境を訊いた。 取材・構成 : 出嶌孝次 撮影 : 横山純 EP2作と『ALONE』の関係から - まず前提として、昨年のEP2作品と、今回の『ALONE』とはどういう位置関係にあるんでしょう。 OMSB - ずっとラップを書けなかった時期があったんですよ。4年前ぐらいからアルバムをちゃんと制作しよ
featured 【対談】PUNPEE × JJJ "Step Into The Arena" | 『マジック:ザ・ギャザリング』が生んだコラボレーション さる4月13日にPUNPEEとJJJによるコラボレーション楽曲"Step Into The Arena"が発表された。稀代のラッパーふたりによる初タッグという話題性はさることながら、本楽曲が『マジック:ザ・ギャザリング』(以下、MTG)とそのオンラインゲーム『MTGアリーナ』の新ウェブCMへの提供楽曲であるという点にも大きな注目が集まっている。かつて実際にMTGをプレイしていたふたりならではのビートの世界観、そしてリリック。本稿ではふたりがどのようにMTGの世界に触れ、本楽曲にどのようなエッセンスが注入されているかを解き明かす。対談には解説役として今回の"Step Into The Arena"プロジェクトでクリエイティブディレクターを
featured tofubeats Interviewed by in the blue shirt | 『REFLECTION』をめぐる雑談 tofubeatsが今月リリースした4枚目のアルバム『REFLECTION』は、これまでハイペースでアルバムをリリースしてきたtofubeatsだが、前作『RUN』から4年のスパンをかけて制作された。同時発売された初の書籍『トーフビーツの難聴日記』で明かされたように、今作は突発性難聴を発症したことをきっかけに鏡というテーマが導き出され、制作が進んでいった。 プロデューサーにとって最も大事な器官である耳の病気を患ったこと、さらには上京や結婚といった環境の変化や、またコロナ禍という風が吹き荒れる中で、このアルバムはtofubeatsらしさを全く失ってないどころか、さらにその純度を高めた作品であるのは間違い無いだろう。 誰しもが戸惑う状況の中で、tof
近年はおでん屋「そのとうり」、和菓子屋「かんたんなゆめ」のプロデュースなど、音楽だけでなく活動の幅を広げているSeihoが3年ぶりの単独公演を5/14(土)に渋谷 Spotify O-EASTで開催する。 場所非公開で開催された2019年の『靉靆』をはじめコンセプチュアルなパフォーマンスを行なってきたSeiho。今回も『着いたけど、どこいる?』という意味深なタイトルがつけられている。このタイトルが意味するものとはなんだろうか、またSeihoに起こった心境の変化について、『着いたけど、どこいる?』にもpharakamiとのユニットTerror Fingersとしても出演するDJのokadadaが話を訊く。 取材 : okadada 撮影 : 岩澤高雄 構成 : 和田哲郎 取材協力 : 高根大樹 Seiho - 岡田さんが色々聞いてくれるんですか? okadada - そのために呼ばれてるんや
2015年に結成されたパソコン音楽クラブは、80~90年代の音源モジュールやシンセサイザーを用い『DREAM WALK』(2018)、『Night Flow』(2019)、『Ambience』(2020)の3作品をリリースしてきた。そして昨年10月にリリースしたアルバムとしては3作目となる『See-Voice』は「水」と自分たちの内面を重ねることをテーマに、インストやゲストボーカルを迎えた14曲を収録している。 内省と外に開けた感覚を両立させている本作のアナログ盤のリリースを記念して、親交の深いtofubeatsと制作ディレクターを務めたCE$を聞き手にしたロングインタビューを敢行した。 取材 : tofubeats & CE$ 撮影 : 寺沢美遊 構成 : 和田哲郎 CE$ - 『See-Voice』はあんな感じのテンションになりましたけど、まず使用機材の変化はありましたか? tofub
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