エドワード・ジェンナーは、よくジョセフ・リスター、ロベルト・コッホ、ルイ・パスツールたちと並び称されます。人類に対するジェンナーの貢献は、天然痘ワクチンの開発です。 エドワード・ジェンナーは、1749年5月17日に父・牧師ステファン・ジェンナーと母セアラ・ジェンナーの6番目の末っ子(兄2名、姉3名)としてイギリスのバークレイという小さな村で生まれました。どこまでも丘のつらなるこの一帯は、乳牛の放牧がさかんな酪農地帯です。 1761年、12歳になったジェンナーはブリストルに近いソドバリーの開業医ダニエル・ラドロウに弟子入りして、9年間医学の勉強をしました。この間に自分の生涯をかけて取り組むことになった研究のきっかけとなる話を聞きました。たまたま、ラドロウ先生のところへ診察に来た農村の女の人が“私は前に牛痘にかかったので、天然痘にかかることはありません” と言ったのです。このときから、この言葉