東京と大阪に設置された国のコロナワクチン大規模接種センター。 「自衛隊史上、初のオペレーション」は大きな混乱もなく5月24日の初日を終えた。 2会場で1日に接種できるのは合わせて1万5000人。 ここになぜ自衛隊が出動することになったのか。 前代未聞のオペレーションの舞台裏を探った。 (防衛省取材班) 「最後の砦 自衛隊」 4月27日、午前8時15分。 閣議のあと、防衛大臣の岸信夫は総理大臣の菅義偉と面会した。 ・東京と大阪に大規模接種センターを開設し、自衛隊が設置・運営にあたるように。 ・5月24日開設を目標に、3か月間、運営するように。 自衛隊による大規模接種センター開設の指示だった。 5分間の面会の最後に、菅はこう言ったという。 「自衛隊は、わが国最後の砦だ」 実はこの指示、突然ではなかった。 時を、ことし1月に戻そう。 1月4日の年頭記者会見で菅は、2月下旬までにワクチン接種を開始