米国のショッピングモール警備員の仕事は、単なる見回りにとどまらず、警察官なみにハードなものになりつつある。コメディ映画『モール・コップ』に出てくる警備員ポール・ブラートというよりは、もっとハードな『ビバリーヒルズ・コップ』の主人公アクセル・フォーリーが必要になっているのだ。 ロサンゼルス一帯を中心とするカリフォルニア南部では現在、集団で小売店に押し入って商品を盗むフラッシュ・モブ強盗、通称「フラッシュロブ(flash rob)」が多発している。これにより、高級住宅地ビバリーヒルズにある小売店が軒並み閉店に追い込まれ、警察が本格的な対応を余儀なくされている。 ロサンゼルス一帯の小売店が、犯罪の急増に悩まされている。特に2023年8月は、市全域で衝撃的な事件が相次いだ。これを受け、小売店を狙った犯罪を専門とする特別対策本部が立ち上げられた。 この特別対策本部は、ロサンゼルス市警察、ロサンゼルス