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「上の空(注意散漫)」であることは、職場や社会においてあまり良い評価を受けない。不注意や無秩序、やる気のなさと同じカテゴリーに分類され、そうした態度を見せる人は、まるでサボっているところを見つかったかのように謝罪することが多い。その根底には、頭の切れる人なら、会話、スケジュール、近づいてくる人の名前など、あらゆる方向に同時に神経を尖らせているはずだという思い込みがある。 しかし、注意の働きは投光器(フラッドライト)のようにはいかない。それは一定の明るさを持つスポットライトのようなものであり、どこか1カ所を照らせば、必然的に別の場所から光がそれることを意味する。一見、頭のスイッチが切れているように見えても、実際には周囲の目に見えない場所で、頭のスイッチが激しく入っていることが少なくない。 記憶の研究者たちは、この違いを明確に区別している。ダニエル・シャクターが提唱した日常的な記憶ミスの有名な
フォーブスの試算で保有資産額が40億ドル(約6330億円)のビットコイン億万長者マイケル・セイラーは、2020年に自身のソフトウェア企業Strategyをビットコイン蓄積のための投資手段へと転換して以来、その資産額がビットコイン価格に連動して大きく変動してきた。 Strategyは過去6年間で、500億ドル(約7兆9200億円)強に相当する約85万ビットコインを購入しており、最近の購入の多くは債務や株式の売却によって資金調達されている。 そうしたなかセイラーは、同社の物議を醸すビットコイン担保の優先株を通じて150億ドル(約2兆3800億円)を稼ぐうえで、AIチャットボットが役立ったと述べた。 「昨年、私はAIを使って150億ドル(約2兆3800億円)を稼いだ」と、セイラーはポッドキャスト「The Diary Of A CEO」で語った。 「AIができることのやり方を学ぶ必要はない。すべき
米海軍の原子力空母「エイブラハム・リンカーン(CVN-72)」は米国時間6日時点で237日間洋上にある。米国外での寄港は7月の1度だけで、展開期間は258日に達している。 ニミッツ級空母の5番艦で第3空母打撃群の旗艦であるエイブラハム・リンカーンは2025年11月21日、とくに大きな注目を浴びることもなく米西部カリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地を出港した。その後12月12日にグアム海軍基地にごく短期間寄港してから、先月上旬にオマーンに寄港するまで、208日間連続して洋上にあった。これは現代の空母による連続洋上行動の期間としては最長だ。 全体の展開期間は、米海軍の最新鋭空母「ジェラルド・R・フォード(CVN-78)」が先ごろ記録した326日間(2025年6月24日〜2026年5月16日)とはまだ開きがある。これはベトナム戦争以降、米海軍の空母の展開期間として最長となっている。ただしジェラ
現在、米国人の少なくとも3人に1人が副業を持っており、その多くの動機は生活費をまかなうためだ。レンディングツリー(LendingTree)が実施した2026年の調査によると、米国人の33%が副業をしていると回答し、副業を持つ人の61%がその収入がなければ生活が成り立たないと答えている。同調査では、副業による月平均収入は1242ドル(約19万円)となっているが、少額の副収入を得るレベルから、人生を大きく変えるビジネスを築くレベルまで、その幅は非常に広い。 その格差があるからこそ、筆者は副業に関する取材を始めた。配達アプリのドライバーをしたり、オンラインで商品を転売したり、単発のフリーランス案件を引き受けたりといった、よくあるアドバイスの先を見る価値がある。明確なターゲット顧客、価値あるスキル、あるいは人々がすでにお金を払ってでも解決したいと思っている課題を中心に構築すれば、生活費を補うだけで
米国とウクライナは現在、同じ問題に直面している。弾道ミサイルを撃墜するための迎撃ミサイルの危機的な不足だ。具体的に言えば、米国製の「パトリオットPAC-3」のことだ。 両国がこの状況に至った経緯は大きく異なる。直面している課題は本質的に同じだが、模索する解決策もまた大きく異なるものになるかもしれない。これは非対称戦、つまり敵に貴重な資源をより多く消耗させる方法をめぐる問題であり、この分野では、相手よりも多くの資金を投入できることを頼みにしてきた米国防総省よりも、限られた資源で戦ってきたウクライナに分がある。 ウクライナへの長期にわたる「ミサイル攻囲」ウクライナは4年以上にわたりロシアの空襲にさらされており、それはエスカレートし続けている。攻撃は当初は、航空機から発射される空対地ミサイル、巡航ミサイル、弾道ミサイルを組み合わせたものだった。2022年9月以降、ミサイルに加え「シャヘド」自爆ド
約10億ドル(約1580億円)相当のAppleシリコンが、行き先のないままTSMCに滞留している。iPhone 18 Pro用の「A20 Pro」チップはすでに製造されており、歩留まり(良品率)も良好だ。しかし、次の工程に必要なモバイル用DRAMが届いていないため、組み立て作業がストップし、完成したウエハーが積み上がっている。半導体アナリストのティム・カルパンが米国時間8月5日、このバックログ(未処理の滞留分)について報じた。アップルと生産パートナー企業は、9月に発生する第1波の需要には対応できると見込んでいるが、懸念されるのはその後だ。オンライン注文の納期と店頭在庫がどうなるのかである。 ITメディアの「コンピューターワールド」はこの状況を「テクノロジー業界への警告」と評した。その理由は真剣に受け止める価値がある。アップルは、世界で最も規模が大きく、かつ洗練された最先端部品の買い手である
仕事の合間や踏ん張りどころで口にする栄養ドリンク。その主要成分として長年親しまれてきた「タウリン」に、単なる滋養強壮にとどまらない効果が含まれていることが研究成果で示された。体内に蓄積する「老化細胞」を除去し、健やかな状態へと導くメカニズムの一端を担っていることがわかったのだ。 これまで加齢に伴う身体機能の低下や様々な生活習慣病の発症は、年齢とともに避けられない自然な過程と考えられてきた。しかし近年の医学研究では、老化そのものが身体トラブルの根本原因であるという捉え方が定着しつつある。中でも着目されているのが、日常のストレスや加齢によって生まれる「老化細胞」の存在だ。 本来であれば自然に除去されるべき老化細胞が体内に残留し続けると、周囲の正常な組織に対して炎症を引き起こす物質を分泌し始め、不調や加齢性疾患を引き起こす要因となる。さらに、免疫機能を担う細胞が老化する「免疫老化」が進むと、感染
スタートアップ界は、若い創業者のストーリーを好む。大学の寮の部屋にいたマーク・ザッカーバーグや、ガレージにいたスティーブ・ジョブズなどだ。こうした神話は、若いうちに始めなければチャンスを完全に逃してしまうと思い込ませる。しかし、カーネル・サンダースがKFCのフランチャイズ展開を始めたのは65歳のときだった。レイ・クロックがマクドナルドを拡大したのは52歳、サム・ウォルトンが最初のウォルマートを開いたのは44歳、アリアナ・ハフィントンがハフポスト(The Huffington Post)を立ち上げたのは55歳のときだ。若さへの執着は、何が本当に有効かを何十年もかけて学んだ後に富を築いた創業者たちを無視している。 皮肉な現実がある。20代や30代のときは経験不足だと言われ、40代になるとチャンスを逃したと言われる。チャンスの窓が開いている瞬間などないように思える。私は22歳で最初のビジネスを始
戦争の次の段階が到来した。ドローン(無人機)によって運ばれたロボットが空中から襲撃する時代だ。ウクライナは最近、こうした攻撃を知られる限り世界で初めて行った。これにより、無人システム同士が連携して、以前には不可能だったようなさまざまな任務を遂行する新たな可能性が切り開かれた。 別の無人システムを運ぶドローンは「マースピアル(有袋)ドローン」とも呼ばれ、この戦争以前はコンセプトにとどまっていた。米軍は過去30年、この構想をいくどとなく実験してきたものの、実証試験の域を超えることはなかった。ウクライナは現在、これを実用化して実戦で使い始めており、その活用法は運用者の想像次第で無限に広がっていると言えるかもしれない。
ウクライナからの報告。1623日目。 7月のミサイル攻撃は過去最悪にウクライナ空軍が公表したデータに基づくと、ロシアによるウクライナに対するミサイル攻撃の規模とペースは7月、いずれも過去最悪となった。 ロシア軍は7月に各種ミサイルを計381発発射した。1日平均で12発強になる。2022年2月の全面侵攻開始以来、月間発射数、1日あたりの発射数ともに最多だった。 これらの数字は、ロシアが進化させ続けている空襲作戦において、ミサイルの果たす役割が大きくなってきていることも浮き彫りにしている。ロシアによる大規模攻撃では、使用される兵器の数では引き続きドローン(無人機)が圧倒的に多いものの、7月にはミサイルが占める割合がこれまでで最も高くなった。 ザポリージャの集合住宅に滑空爆弾爆撃ロシア軍は8月2日の日中、ウクライナ南部の都市ザポリージャの住宅地区に対し、強力な滑空爆弾を90分の間に8発投下した。
製品リサーチおよびソフトウェアのレビューを行うSoftware Finderが、フルタイムで働く1003人を対象に実施した生産性パフォーマンスに関する調査によると、Z世代の労働者の80%が「生産的に働いているフリ」をしていることを認めた。この結果を単に世代特有の性質だと片付ける人は、より大きな本質を見落としている。 なぜZ世代の労働者の大半が「働いているフリ」を認めざるを得ないのか、そして、それが現代の企業社会(および米国の労働環境)の現状について何を物語っているのか、その理由を探る。 ミレニアル世代の燃え尽き症候群を目の当たりにしてきたZ世代Z世代は、労働市場に参入した最も若い世代(1997〜2012年生まれ)である。この世代には、現在も働く他の4つの世代を観察し、そこから学ぶ機会があった。彼らは、人員削減や「ハッスル・カルチャー(がむしゃらに働く文化)」の台頭と衰退、企業がワークライフ
現実の攻撃現場で、ゼロトラストがエージェント型AIと対峙した。ゼロトラストとは、利用者や端末を無条件に信頼せず、アクセスのたびに身元と権限を検証するセキュリティ設計だ。ただし、認証を通過したAIが、与えられた権限をどう解釈し、どの行動に使うかまでは統制しない。今回の事例は、防御側だけでなく、AIを攻撃に使う側にも警告を突きつける。 中国の脅威アクターは、DeepSeekを推論エンジンとするHermes Agentを用い、脆弱なサーバーを探して攻撃した。Hermes Agentは、端末アクセスや外部ツール実行を統括する自律型AIエージェント基盤である。 攻撃者は個々の操作を逐一指示せず、AIに攻撃目的と権限を与え、標的探索から攻撃までを自律的に実行させた。AIは脆弱なサーバーを探して標的を選び、エクスプロイトコードを取得した。攻撃に失敗すると、別の経路へ切り替えた。 パロアルトネットワークス
「組織は、公共や宿泊施設のネットワークインフラが信頼できない可能性があると想定すべきだ」と、マイクロソフトは米国時間7月31日に警告した。これは、出張者に対する同社のセキュリティアドバイスが著しく厳格化したことを示している。ロシアのサイバー攻撃者(脅威アクター)によるものとされる新たなハッキングの脅威は、「世界中の旅行者を標的にしてマルウェアを送り込み、認証情報を窃取する」という。 この警告は、マイクロソフトがロシアの「Midnight Blizzard」のサブクラスターである「Storm-2945」によるものと特定した、グローバルなキャンペーン「CaptiveCrunch」の発見を受けたものだ。このキャンペーンは、侵害されたゲストネットワークを通じて、認証情報の窃取やマルウェアの配信を行い、出張者を標的にしている。 マイクロソフトによると、この活動は5月初旬から続いており、世界中のキャプ
2026年6月撮影。南シナ海のスカボロー礁において、フィリピン漁業水産資源局(BFAR)の航空機から中国船を撮影する記者たち。これに先立ち、スカボロー礁付近で中国の調査船が確認されており、フィリピンは同礁に浮体式プラットフォームとみられる中国の構造物が設置されたとして抗議した。フィリピン政府との緊張が続く南シナ海の係争地で、中国がより恒久的な拠点化へ向けた措置を試しているのではないかとの懸念が改めて高まっている(Photo by Ezra Acayan/Getty Images) 2026年6月撮影。南シナ海のスカボロー礁において、フィリピン漁業水産資源局(BFAR)の航空機から中国船を撮影する記者たち。これに先立ち、スカボロー礁付近で中国の調査船が確認されており、フィリピンは同礁に浮体式プラットフォームとみられる中国の構造物が設置されたとして抗議した。フィリピン政府との緊張が続く南シナ海
スペイン内務省は7月31日、北アフリカに位置する同国の飛び地セウタにモロッコから流入した約6万人の移民のうち、少なくとも4万8300人が母国に戻ったと発表した。 他方で、数千人が今もセウタに残っており、地元当局は「この小さな領土には、食事や寝場所を提供するだけの資源がない」と警告し、移民に帰国を促している。スペイン側に越境した移民の死者は数十人に上っており、この中には溺死した人や、国境のフェンスが設置された防波堤をよじ登ろうとして圧死した人も含まれている。セウタ自治政府のフアン・ヘスス・ビバス知事は、今回の危機は「人道的・社会的に極めて緊急を要する事態」だと訴えた。 スペインのペドロ・サンチェス首相は、移民の大規模な流入を「スペインの領土保全に対する侵害だ」と断じ、軍を派遣して事態の沈静化を図っている。一方、同国の野党は、サンチェス政権が4月、約50万人の不法移民を合法化し在留資格を与えた
米国時間7月31日に発表された350件以上の科学研究を対象としたレビュー記事によると、スーパーマーケットなどでタンパク質強化食品の選択肢が急増している現状は、追加の摂取を必要とせず、運動不足なライフスタイルを送る多くの米国人の健康を害している可能性があることがわかった。 学術誌『Cell Press Blue』に掲載されたこのレビュー記事は、タンパク質の摂取量を増やすのではなく減らすことで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性があると結論づけている。 本論文の筆頭著者である米ウィスコンシン大学マディソン校のダドリー・ラミング教授は声明の中で、「大半の人は比較的運動不足であるため、実際には必要以上のタンパク質を摂取している可能性が高く、それが健康に悪影響を及ぼしている可能性がある」と述べている。 本レビューは、タンパク質摂取を控えることで分泌が促されるホルモン「線維芽細胞増殖因子21(FGF21
体を動かすのはいいことだと思われてきた。デスクワークよりも、額に汗する肉体労働のほうがずっと健康的だというイメージがある。しかし最近、「身体活動のパラドックス」が話題になっている。余暇に自発的に行う運動は健康を増進させるが、仕事での過度な身体活動は、反対に心血管疾患リスクや死亡率を高めるという現象だ。 一般に、スポーツなど余暇で行う身体活動は、自分の裁量で楽しく行えるために健康増進の効果が高く、一方、仕事や家事など余暇以外の身体活動は、長時間にわたり体を動かすことが強制されるなど負担が高くなるため、体を使うほど健康を損なう恐れがあると言われている。そうした身体活動のパラドックスがメンタルヘルスに与える影響を調べようと、山形大学が調査を実施した。 山形大学Well-Being研究所を中心とした研究グループは、山形県で行われているコホート研究(対象集団を長期追跡する調査)の参加者で、40〜74
国際交渉のコンサルティングを行うYouWorld代表取締役の松樹悠太朗氏が、日本の政治家の海外での英語による発信、発言を分析し、日本のビジネスパーソンが学べるポイントについて考えるシリーズ、今回は政治家スピーチを素材に、日本人がすぐにでも改められる英語発音、ほかについて考える。 主張を瞬時に整理し、論理構造を保ったまま応答できるか英語と日本語では、前提とする文脈の置き方が大きく異なる。筆者はこれを「コンテクスチュアル・ランゲージ」という視点から論じてきた。以前、取り上げた大谷翔平選手の通訳スタイルの違いについての記事でも触れたが、英語はよりストレートな表現を好み、日本語は行間を共有することを前提とする傾向がある。 たとえば高市首相は今後、国際会議や質疑応答の場が増えれば、準備された原稿だけでなく、即興的な応答が求められる場面もさらに増えるだろう。その際に問われるのは回答内容はもちろんのこと
かつてロシアの軍事ドクトリンの代名詞だった大規模な機械化攻撃は、ロシア・ウクライナ戦争ではほとんど見られなくなっている。ウクライナのドローン(無人機)を中心とした防御により、装甲部隊による突破は難しくなってきたためである。代わりにロシア軍は小規模な部隊による浸透に切り替え、ウクライナ防衛軍の陣地を迂回し、重要な地形を奪取することを図ってきた。しかし、こうした攻撃は進捗が遅く、多大な損害を伴い、総じて有効性は高くない。 新たな方策を模索しているロシア軍は最近、ウクライナ東部ドネツク州で、ここ何カ月かで最大規模の機械化攻撃を実施した。これは最終的に失敗したが、ロシア軍の戦術や戦技、装備の進化について知る貴重な手がかりを与えている。 ロシア軍の新たな機械化攻撃作戦、その戦力と損害この攻撃は7月22日、ドネツク州ドブロピッリャ南東で行われた。最初の細かい情報は24日に明らかになった。ウクライナ国境
今年、AIを理由に解雇や人員削減の対象となった人がいるかもしれない。 だが、悲観する必要はない。元の職場や同等のポジションに復帰できる可能性は十分に残されている。 AIブームに乗って性急に従業員を解雇した企業が、その軽率な決定が大きな代償を伴うものであることに気づき始めている。結局のところ、AIはそれほど効率的ではないのかもしれない。 人材紹介会社Robert Halfの調査によると、AI導入後に社内のポジションを削減した採用担当マネージャーの10人に3人以上が、後にまさにその職種、あるいは極めて類似した職種を復活させざるを得なくなったという。 また、Gartnerは2026年初め、AIを理由に人員を削減した企業の50%が、2027年までに同様の職務をこなすスタッフを(おそらく異なる職種名で)再雇用する必要に迫られるとの予測を示した。 カスタマーサービスおよびコールセンター業界は、AIによ
判断と意思決定を研究する心理学者たちは、「努力ヒューリスティック」と呼ばれる現象を特定している。これは、客観的な基準ではまったく同じ成果物であっても、より多くの労力を費やして作られたものの方が、簡単に得られたものよりも価値が高いと思い込む人間の傾向のことだ。 その典型的な例が絵画や詩を用いた実験だ。制作者が完成までに長い時間をかけたと知った瞬間、同じ作品であってもより優れた芸術として評価される。しかし、このヒューリスティックは他人の仕事を評価するときだけに留まらない。自分自身の1日の過ごし方を評価する際にも影響を及ぼす。実際に何が生み出されたかに関わらず、骨の折れる仕事は「価値ある成果」として評価され、簡単に終わった仕事は「どこか手抜き」のように捉えられてしまうのだ。 この事実に深く向き合う価値はある。なぜなら、パフォーマンスや燃え尽き症候群(バーンアウト)に関する研究で常に現れるパターン
ChatGPTに質問し、答えが返ってくる。自信に満ち、網羅的で、情報源も明記され、すぐに使える状態だ。それをプレゼン資料や記事、クライアントへの報告書にコピー&ペーストする。だが、その内容のどこかに、実在しない研究が紛れ込んでいた。自分では気づかなかったが、後に誰かが気づくことになる。その過程で、あなたのプロフェッショナルとしての信頼性は損なわれてしまう。 LLM(大規模言語モデル)は、役に立つように構築されているが、良心を持たないため、統計データを捏造しても心を痛めることはなく、ユーザーが聞きたいことを伝えたのだから正しいことをしたと思い込んでいる。AIプラットフォーム「Coachvox(コーチボックス)」の創設者である筆者は毎日AIと向き合っている。何千人ものコーチが同プラットフォームを利用して自身のAI版を構築しており、それらのAI版が嘘をでっち上げないようにすることは極めて重要だ。
Apple Watchは2015年4月の発売から11年を経て、時刻やiPhoneの通知を手首で確認するためのスマートウォッチから、ユーザーの健康状態を日常的に見守るウェアラブルデバイスへと役割を広げてきた。心拍数や心電図、血中酸素ウェルネス、皮膚温など世代を重ねるごとにセンサーとソフトウェアが拡充されてきたからだ。 ユーザーの同意に基づき、Apple WatchやiPhoneに蓄積されたヘルスケアデータを、医師や研究者が活用する仕組みも整っている。心電図アプリ、不規則な心拍の通知、心房細動履歴など一部の機能は厚生労働省・医薬品医療機器総合機構(PMDA)より、管理医療機器にあたるプログラム医療機器としての承認・認証を取得している。 ただし、これらの機能はApple Watchだけで病気を診断することを目的としたものではない。デバイスが捉えた兆候や記録を医師への相談に活用し、必要な検査や診断
夏は本来、心身をリフレッシュする季節だ。日が長くなり、屋外イベントがあり、日差しを楽しむ理由もたくさんある。だが近年は記録的な高温が私たちの期待を打ち砕き、冬の間の屋内での習慣の多くが新たな夏の習慣となりつつある。異常気象や劇的に変化した気候の基準を考慮すると、休暇シーズンはサバイバルの季節へと急速に変わりつつある。 研究者たちは何十年も前から、暑さが生理的なストレス反応を引き起こし、気象に関連する脅威の中でも特に多くの死者を出すものの1つだと指摘してきた。ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの上昇や睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌の乱れ、前頭前野の機能低下は単なる身体的な不快感にとどまらず、心理的なリスクでもある。言うまでもなく気温の上昇は医療制度に負担をかけ、コストを増大させる。 こうした要因が重なることで、これまでよりも気温が高い日々は私たちのメンタルヘルスに負荷をかけている。夏
ロシア通販最大手ワイルドベリーズの物流施設を標的としたウクライナ軍による度重なる無人機(ドローン)攻撃は、同軍の戦略転換を示唆している。ウクライナ軍は、ロシアの日常的な商業活動を支える施設を標的とすることで、低迷する同国の経済の弱点を突こうとしている。 「ロシア版アマゾン」とも称されるワイルドベリーズは国内の電子商取引市場を席巻しており、広大な国土全域で、衣料品や電子機器から食品や日用品に至るまで、あらゆる商品を販売している。2022年のウクライナ侵攻開始を受け、西側の小売業者がロシアから相次いで撤退したことから、ワイルドベリーズの重要性は一層高まっている。 しかしこの1週間、首都モスクワ近郊をはじめ、サンクトペテルブルク、クラスノダル、スタブロポリ、エカテリンブルクなど、ロシア全土にまたがる同社の物流施設がウクライナ軍の無人機によって攻撃されている。一部の施設では大規模な火災が発生したほ
米軍は弾薬の備蓄を大量に消費している。とりわけトマホーク巡航ミサイルやパトリオット地対空ミサイル、THAAD(終末高高度防衛)ミサイルといった精密誘導弾や迎撃ミサイルで顕著だ。イランと継続中の紛争でトマホークは1000発以上発射され、米軍の年間調達数のおよそ10倍が費やされた。 パトリオット、THAAD両迎撃ミサイルの在庫も50%近く減った。米紙ニューヨーク・タイムズは、長射程のステルスミサイル(編集注:JASSM空対地ミサイルを指す)も最大1100発使用され、太平洋地域での有事に備えた備蓄は完全な枯渇に近づいていると警鐘を鳴らしている。これらの備蓄の回復には何年もかかる可能性がある。 しかし米軍が不足に直面しているのは、こうした高度な弾薬だけではない。製造がもっと容易な155mm砲弾もまた足りていない。このタイプの砲弾は北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国のほか、世界数十カ国の軍隊で採用
米国防高等研究計画局(DARPA)は2014年、「Z-Man」と呼ばれるプログラムの成果を公開した。それは、体重90kg超のクライマーが約23kgの荷物を背負い、ロープもハーネスも吸盤も使わず、2つの接着パドルだけを使って、ガラスでできた高さ約7.6mの垂直壁を上るというデモンストレーションだった。 こんな離れ業が可能になったのも、身近に存在するヤモリのおかげだ。 DARPAが壁を上るために開発したのは、ヤモリの足裏をできる限り忠実に再現したパドルだ。科学史上で最もスパイダーマン・スーツに近い発明だが、その背景にある生物学的な仕組みは、スパイダーマンを上回る不思議さと言えるかもしれない。 ヤモリが壁を上れる理由は、粘着力ではなく微細な形状以前は、ヤモリが垂直面を上れるのは、何らかの粘着性物質を分泌しているからだろうと考えられてきた。アマガエルがいつも湿り気を帯びてねばついているのと同じだ、
ロシア・サンクトペテルブルクにある電子商取引大手「ワイルドベリーズ」の物流センター2カ所が米国時間7月24日、ウクライナによるドローンの攻撃を受けた。ワイルドベリーズを率いるのは富豪タチアナ・キム(50)だ。同社の拠点への攻撃はこれで7カ所に達した。 ウクライナのドローン、1週間で物流センター7カ所を破壊複数の自爆型ドローンが7月24日、ロシア・サンクトペテルブルクの巨大倉庫2棟に突入した。ウクライナが、ロシア一の富豪女性、タチアナ・キムが支配するEC大手ワイルドベリーズのインフラに対する組織的な攻撃を拡大したためだ。この1週間で、ウクライナのドローンはワイルドベリーズの最大規模の物流センターのうち7カ所を破壊し、大規模な火災を引き起こした。報道によると、これまでに少なくとも8人の民間人が死亡し、数十人が負傷している。 「ロシア版アマゾン」として知られるワイルドベリーズへの攻撃は7月18日
2012年、ある釣り人が米国のバーモント州とカナダのケベック州にまたがるメンフレメーゴグ湖で、皮膚にタールを塗りつけたようなブラウンブルヘッド(北米原産のナマズの一種)を釣り上げた。釣り人はこの魚を、2009年から湖を調査していたバーモント州魚類野生生物局の魚類生物学者、ピーター・エマーソンのもとへ持ち込んだ。エマーソンも、それまでこのような魚を見たことがなかった。 それから3年以内に、湖に生息するブラウンブルヘッドの25~40%で黒い腫瘍が確認されるようになった。バーモント大学の研究チームはこのほど、科学誌『Nature』で、このメラノーマが生きたがん細胞として魚から魚へ移り、感染を広げていると報告した。 これは、科学的に確認されたものとしては4タイプ目の伝染性がん(生きたがん細胞そのものが個体間を移動するがん)であり、魚類では初、淡水域でも初の事例である。 伝染性がんとは何か特定の場所
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