米メタの最新の仮想現実(VR)ゴーグル「Meta Quest Pro」を分解調査した。民生機器では最高水準の没入感を実現する、内部の仕組みを3Dで見てみよう。使用部品を分析したところ、半導体や記憶装置、通信といった情報処理の中核を担う部品は米国製が中心だった。先端技術を巡る米中の対立が深まるなか、半導体は地政学リスクを回避しつつ、ディスプレーや基板はコストが低い中国製を使う調達戦略が浮き彫りとなった。分解調査は、電子機器の調査を手掛けるフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ(東京・千代田)の協力を得て行った。 フォーマルハウトの推定によると、メタクエストプロの部品価格を積み上げた原価は約440ドルになった。旧モデルのクエスト2の約2.4倍だった。組み立てにかかる費用は含まれていないが、フォーマルハウトによると組み立ては台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)