『安徳天皇漂海記』とあわせて読みたい 2007年刊行作品。宇月原晴明(うつきばらはるあき)としては六作目の作品にあたる。ミルキィ・イソベの表紙デザインが美しい。 廃帝綺譚 作者:宇月原 晴明 中央公論新社 Amazon タイトルや表紙デザインから想像がつく方もおられるかもしれないが、本作は2006年に上梓された『安徳天皇漂海記』の姉妹編とも言える作品である。本作は単独でも十分堪能できるが、出来うることなら『安徳天皇漂海記』を読んでから臨まれることをお勧めしたい。 中公文庫版は2010年に刊行されている。 おススメ度、こんな方におススメ! おすすめ度:★★★★(最大★5つ) 王朝の最期に興味がある方、滅びの美学を堪能したい方、明代や元代の中国史がお好きな方、伝奇小説ファン、源平合戦の時代が好きな方におススメ! あらすじ 大都を追われ北辺に去った元朝最後の皇帝、トゴン・テムル(順帝)、明朝の二