はじめにワクチンに限らず、注射した場所に腫れや痛みを起こすことがあります。ほとんどが2~3日でよくなりますが、特に初日の夜~2日目にかけて痛いという意見が多いのが今回の新型コロナワクチン。私は、接種後に発熱があったので解熱鎮痛薬を飲みました(1,2)。 モデルナ社製のワクチンの場合、5~11日後にかゆみを伴う赤みが出てくることがありますが、これは遅発性の過敏反応です(3)。これも基本的には心配いりません。 さて、新型コロナワクチン接種後の腫れや痛みに対して、「湿布を貼る」という治療が広まっているそうです。果たして、これには意味があるのでしょうか。 湿布の有効性患部に湿布を貼ると、鎮痛消炎成分が皮膚から患部へと吸収され、腫れや痛みが抑えられます(図)。湿布は日本で広く用いられていますが、実は海外ではそれほど普及していません。これは、湿布が強いエビデンス(医学的根拠)を持っていないためです。