教育実習の際、学生が愛知県教委(右)や名古屋市教委(左)に提出する書類には、採用試験受験の意思を確認する項目がある 愛知県教育委員会と名古屋市教委が、教員免許取得を目指す大学生らの教育実習を小中学校で受け入れる条件として、学生らに同県や名古屋市で教員採用試験を受験することを求めていることが分かった。形だけ受験する学生もおり、倍率など採用試験の実態が現実と乖離(かいり)する可能性がある。文部科学省の担当者は「法令的に違反でもないが、一般的ではない」としている。 (酒井博章) 本紙の調べでは、教育実習の受け入れにこうした条件があるのは、中部9県では愛知県と名古屋市のみ。少なくとも約10年前から続けているという。東京都教委は無条件で都内の大学生を受け入れている。大阪市なども条件はつけていない。公立の採用試験は原...