「ザ・スパイダーズ」のメンバーとしてデビューし、その後は俳優や「夜のヒットスタジオ」司会者としても活躍する井上順(75)が語る難聴との闘いと、そこから見えてきた「第二の人生」とは。 *** 【写真5枚】井上順が使用する補聴器 用途によって使い分けるという 「最近の人たちはお腹から声を出していないんじゃないか?」 今から20年前、50代半ばの頃にそう感じる機会が増えました。 映画を観ていても何だかセリフが聞き取りづらいし、会話をしていても相手の人がボソボソ喋っているように感じられる。 それで、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の台本の読み合わせの時に「みなさん、もっと元気を出していきましょう!」と言ったら、キョトンとされてしまった。要は、周りの人はしっかりと聞こえていて、僕だけが聞き取れていなかったんです。 そんなことがあって、耳鼻科での検診を勧められたので行ってみると、「これは感音性難聴だ」と。