「6月に川崎真道館という剣道場ができまして、その総代表になりました。と言っても、剣道を教える師範ではなく、僕はあくまで道場のトップという立場なんです」 そう語るのは、2014年~2016年と3年連続JRA最多勝利騎手にもなったトップジョッキーの戸崎圭太だ。今年も7月末までに70勝を挙げ、JRA騎手の勝利数ランキング3位につけている。鞭を振り、たくさんの栄光を掴み取ってきたバリバリの現役騎手が、馬を降りては竹刀を振る――。前代未聞の"二刀流"に踏み出した理由と経緯を聞いた。 ――剣道場の総代表になるまでの経緯を教えてください。 戸崎 まず、剣道に携わることになったのは、子どもたちが剣道をやりだしたのがきっかけでした。8年前に当時小学2年生の長男が「剣道をやりたい」と言い出して。自分も妻も剣道にはまったく関わりがなかったのですが、彼の中で「カッコイイ」と思ったんでしょうね。長男に通わせてみると