やしろ・なおひろ/経済企画庁、日本経済研究センター 理事長、国際基督教大学教授、昭和女子大学副学長等を経て現職。最近の著書に、「脱ポピュリズム国家」(日本経済新聞社)、「働き方改革の経済学」(日本評論社)、『シルバー民主主義』(中公新書)がある。 政策・マーケットラボ 日々起きている政治・マクロ経済・マーケットの動きを、専門家の執筆陣が鋭く分析する。投資や事業運営の方針を立てる上で役立つ「深い知見」を身に付けよう。 バックナンバー一覧 早急に取り組むべき 農地取得の規制改革 菅義偉総理は、規制改革を通じた成長戦略を掲げているが、日本では株式会社が農地を購入することが認められていないという、時代遅れの規制の改革も取り上げるべきといえる。 これは1952年に制定された農地法で、「農地はその耕作者が自ら所有すること」という規定にもとづくものとされている。この戦前の不在地主を禁じることが目的の法律