内 容 科学の営みや社会との関係をめぐる言説は、維新から対米戦までの歴史の流れに呼応し、劇的に変転した。本書は、文明開化、教養主義の時代を経て、科学を標榜し革命を起こしたマルクス主義の衝撃と、それを契機に誕生した日本主義的科学論をふくむ多様な議論の展開を、初めて一望する。 【ALL REVIEWS】あとがき(抜粋) 目 次 序 章 1 本書が扱う対象と時期 2 科学史・科学論との関連 3 これまでの科学論史 4 本書の構成 5 明治維新の前に築かれていたもの —— 自然と道徳 第Ⅰ部 科学と出会った明治の日本 —— 科学論の黎明 第1章 「科学」の語が意味したもの 1 日本における科学の語の誕生とその意味の変遷 2 精神科学・自然科学 3 科学的社会主義 第2章 天皇の国の科学と科学論 —— 明治期の諸相 1 国体と科学、宗教と科学 2 3人の物理学者 3 木村駿吉の『科学之原理』と『物理