「電車内で嘔吐(おうと)し、ほかの乗客の服を汚してしまったら、いくら弁償すればいいのでしょうか」。福岡市の40代男性から、西日本新聞「あなたの特命取材班」に嘆きの声が届いた。世の中は忘年会のシーズン真っただ中。こうしたトラブルは、誰もが「被害者」にも「加害者」にもなりうる。賠償や対処法はいかに―。 【画像】飲む前に胃に入れると効果的な食べ物は? 男性の息子・タケルさん(仮名)は福岡県内で暮らす19歳の学生。11月下旬の平日朝、電車で通学中に突然、体調が悪くなり吐いてしまった。とっさに手でおさえたが、マスクから漏れた吐瀉(としゃ)物が、近くにいた乗客の男性と女性の服やバッグにかかってしまった。 タケルさんが2人に謝罪すると、「クリーニング代を支払って」と女性。タケルさんは2人と連絡先を交換。メールを送ってあらためて謝り、クリーニングにかかる費用を尋ねた。 2人のうち、まず女性から返信が来た。