行動経済学はついにここまできた!ダニエル・カーネマン最新作『NOISE 組織はなぜ判断を誤るのか? 上・下』序章公開 国内累計32万部を突破した『ファスト&スロー』の著者、ダニエル・カーネマンの最新作『NOISE 組織はなぜ判断を誤るのか? 上・下』が、12月2日(木)に刊行されます。 前作『ファスト&スロー』では、個人が判断エラーに陥るパターンや理由を認知バイアスと関連づけて解説しました。本書『NOISE』では、『ファスト&スロー』で明かしたそのバイアスからさらに議論を進め、組織やシステム内で発生する、意思決定や判断のばらつき(=ノイズ)について論じています。刊行に先立ち、本記事では「序章」を全文公開します。 序章 二種類のエラー 仲間と射撃場へ行き、五人編成のチームを四つ作って競ったと想像してほしい。五人は同じライフルを使って一人一発ずつ撃つ。その結果を図1に示した。 もちろん理想は、