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石棺方式の検索結果1 - 2 件 / 2件

  • 処理水問題の10年で日本が失ったもの

    処理水の放出は、いろいろな意味で福島第一原発の事故処理の一つの区切りだった。それは廃炉という大事業の第1段階にすぎないが、そこで10年も空費したことは、今後の廃炉作業の見通しに大きな影響を与える。 本丸は「デブリの取り出し」 廃炉の最大の難関は水処理ではなく、格納容器の底にたまった核燃料のデブリの取り出しである。まだ原子炉の中には入れないので、今年1月に水中ロボットによる内部調査が再開され、デブリを1gぐらい採取したというが、燃料とその周辺の廃棄物は全体で880トンある。 事故から12年たってこの状況では、東電の「30年で廃炉を完了する」という目標が達成できる見込みはない。今の調子でやっていると100年以上かかり、そのコストは数十兆円になるだろう。 取り出したデブリは危険な高レベル放射性廃棄物だが、置き場所も決まっていない。そもそも何のために取り出すのかという目的がわからない。 技術的には

      処理水問題の10年で日本が失ったもの
    • 福島第一原発の最終形の議論なしに汚染水の海洋放出やデブリ取出しをすべきでない | 原子力資料情報室(CNIC)

      『原子力資料情報室通信』第559号(2021/1/1)より 福島第一原発(以下、1F)では廃炉作業が行われているが、福島県は事故から30~40年で「放射線のない更地にする」ことを求めている。一方、中長期ロードマップは建前上これを踏襲しているが、建屋解体以降の扱いについては曖昧なままである。 この状況に一石を投じるような報告書を原子力学会が公表した。同学会の福島第一原子力発電所廃炉検討委員会による「国際標準からみた廃棄物管理」(20年7月公表)1がそれだ。報告書は、廃炉を進めるには原発サイトの最終的な状態(エンドステートと表現している)をあらかじめ設定することが重要で、この設定は廃炉に関する多様な課題解決、また、福島復興の将来像と密接に関係しており、ステークホルダー間での議論を深化させるきっかけにしてほしいとしている。 そして、報告書では1Fの廃炉で発生する放射性廃棄物の推定も行っており、こ

        福島第一原発の最終形の議論なしに汚染水の海洋放出やデブリ取出しをすべきでない | 原子力資料情報室(CNIC)
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