「今年も“生と死の祭典”――igoku Fes(いごくフェス)に出演することになりました」。事故物件住みます芸人の松原タニシ氏から、少し興奮気味にそんな連絡をもらったのは10月のことだった。今年で4回目となる「いごくフェス」は、福島県いわき市地域包括ケア推進課が主催する、攻めに攻めた謎イベント。あえて説明するとすれば、様々なエンターテイメントを通じて「死」を楽しみ、「死」を考える祭り……とでもなるだろうか。 昨年も松原氏に誘われ、「棺桶入棺体験」「VR看取り体験」などを見学したが、今年はオンライン配信で祭りが開催されるという。念仏踊りや終活セミナーに混じって、松原氏のトークショーも企画されているようだ。いざ配信日にパソコンの前で待っていると、いごく編集部の小松理虔氏を聞き手に、松原氏は静かに語り始めた――。 (構成=文春オンライン編集部)