2014年&2015年のウェブ小説書籍化(前編)なろう系がラノベになり、ライト文芸にウェブ発が合流していった2年|飯田一史 なろう系作品のヒットによって大人の読者が顕著に目立つようになった 2014年と2015年はセットで見た方が傾向がつかみやすい。 ひとことで言えば「なろう系がラノベになり、ライト文芸にウェブ発が合流した」のがこの2年の動きだった。まとめてみていこう。 2014年には小峰書店の児童文学総合誌「日本児童文学」7・8月号で初めてライトノベル特集が組まれている。その中で榎本秋「児童文学好きのみなさんのための「ライトノベル」事始」は「「メインの読者ターゲット」を「中学生・高校生」として捉えた上で、そこに様々な事情がついてくるのがライトノベル」(36p)、「「中学生・高校生向け」という軸は変わらないだろう――それがライトノベルの今後に対する私の予測である」(45p)と書く。だがこの