著者:並松 信久出版社:名古屋大学出版会装丁:単行本(480ページ)発売日:2016-11-25 ISBN-10:4815808538 ISBN-13:978-4815808532 内容紹介: ローカルな知は科学となるのか。農業は古来、多くの地域で主要な産業であった。工業化が進む中、諸科学と葛藤しつつ「農学」を成立させていく知と制度の展開を、近代イギリス社会の文脈であざやかに描き出す。 農業現場から得られた所領知(経験知)と諸科学との緊張関係著者の並松さんとは、学部と大学院で農学原論という同じ講座に席を置いた。評者の先輩にあたる。大学を出て一度も会う機会がなかったので、書評を通して対話ができると思った。 実際に本を手にとって、その分量もさることながら、本書に費やした時間の長さにたじろいだ。10年の空白を含め25年かけている。加えて、その間に私が重ねた経験が、ほとんど役に立たないと直観した。