複数の悪俗圏関係者の情報を総合すると、不良警官との仲介者は、ミャンマーやカンボジアに拠点を置く中国人の情報屋たちだ。 彼らはワイロと引き換えに、中国国内の不良警官に検索させた個人情報を他者に転売している。政治的な動機はなく、本来はスパム業者への転売などを目的に個人情報の収集をおこなっているらしい。 他の悪俗圏関係者の話によると、特に出入境系統の情報(遠距離交通機関やホテルの利用情報)については、借金取りが債務者を追うために情報屋から買うケースもあるという。ヘタに民間の興信所に頼むよりも、中国公安部が把握する移動データをカネで横流ししてもらうほうが、確実にターゲットを追跡できるわけだ。肖彦鋭は話す。 中国の警官が持つ移動端末「警務通」。中国のオンライン百科事典『百度百科』の「警務通」のページより。サプライヤーは深圳に本社を置く「世紀安軟」社のようだ。 「やがて習近平の個人情報をもとに、内部リ