『週刊ダイヤモンド』10月3日号の第一特集は「三菱の野望」です。国内最強のエリート集団、三菱グループが創業150周年の節目に緊急事態に陥っている。三菱「御三家」がそろって業績不振に陥ったことでグループの求心力は低下。三菱「財閥」は創業以来最大のピンチを迎えている。 三菱自動車の救済をめぐり 乱れた「御三家」の足並み 「三菱重工業だけではなく、いつか三菱UFJ銀行が逃げることだってあり得るのでは」──。 三菱自動車の中堅社員は、グループの重鎮である「御三家(三菱重工業、三菱商事、三菱UFJ銀行)」の三菱自支援の足並みがそろわないことへの懸念を明かす。 2004年にリコール隠しで揺れる三菱自の再建の音頭を取ったのは、三菱重工だった。だが、自社の懐事情が厳しくなるにつけ、ビジネス上の関係がほとんどない三菱自と距離を置くようになる。ついに18年、三菱重工は保有する三菱自株を三菱商事へ売却し、支援の