欧州では多くの農家が生活苦に陥り、年明けから各国で大規模抗議が起こりました。欧州最大の農業生産者団体「Copa―Cogeca」のパトリック・パガーニ代表に現状と農家が抱える課題を聞きました。(ブリュッセル=吉本博美 写真も) 欧州の農家は大変な状況に追い込まれています。ウクライナ戦争を機に光熱費や肥料・飼料が高騰し、生産コストが上がっているのに十分な所得を得られていません。 本当は誰も抗議行動などしたくありません。しかし欧州全域で広がったのは、さまざまな要因が重なって「これ以上の負担に耐えられない」という苦しみの裏返しでした。 最初は各国政府に向けた抗議から始まりました。ドイツでは農業用ディーゼル燃料への税制優遇が打ち切られ、ポーランドではウクライナの安い小麦粉が大量に輸入され地元農家の売り上げが減ったことへの怒りでした。南欧では気候変動で深刻な不作となり、政府に補償を求めていました。 こ
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