並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 2 件 / 2件

新着順 人気順

中間子の検索結果1 - 2 件 / 2件

  • 原子核をつなぐパイ中間子が軽い仕組みを理論的に証明

    この世に何種類もの元素が存在するのは、質量の小さなパイ中間子が、陽子や中性子を結びつける強い力を媒介するからだ。パイ中間子がその役目を果たせるほど軽い要因が理論的に証明された。 【2021年6月28日 カブリIPMU】 水素を除くあらゆる元素の原子核は、複数の陽子と中性子が「パイ中間子」の媒介する強い力で結びついている。同じ正の電荷を持つ陽子同士の間には電磁気力による反発力が生じるが、陽子の間を飛ぶパイ中間子が伝達する強い力はその電磁気力をはるかに上回る。これはパイ中間子の質量が極めて軽いからこそ成り立つことだ。仮にパイ中間子が重すぎたなら、陽子や中性子の間で強い力が届かなくなり、陽子1つで原子核を成す水素以外の元素は存在できなかっただろう。 パイ中間子の質量が軽い場合と重い場合のイラスト。(左)パイ中間子が重い場合、陽子の間でパイ中間子が強い力を媒介することができず、陽子同士は離れていく

      原子核をつなぐパイ中間子が軽い仕組みを理論的に証明
    • 強い力が軽いパイ中間子を生み出す仕組みを明らかに -南部陽一郎博士の予言を理論的に証明-

      2021年6月24日 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU) 1. 発表概要 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU) の村山斉 (むらやま ひとし) 主任研究者は、強い力を伝えるパイ中間子が極端に軽い仕組み (注1, 図1及び図2) を理論的に証明しました。パイ中間子は湯川秀樹博士が提唱した粒子ですが、これが軽くないと原子核はできないことが知られています。2008年ノーベル物理学賞受賞者の南部陽一郎博士は、パイ中間子の質量が軽くなる要因は、強い力を記述する量子色力学 (QCD)において「カイラル対称性の自発的破れ」が起きるためであると提唱していました。近年、スーパーコンピューターによる数値計算では示唆されていたものの、今回村山主任研究者は手計算によって、この六十年来の主張を理論的に証明することに成功しました。村山主任研究者

        強い力が軽いパイ中間子を生み出す仕組みを明らかに -南部陽一郎博士の予言を理論的に証明-
      1