2018年5月25日、ボストン小児病院で手術中の患者にミトコンドリア移植を行うジェシー・エッシュ医師(右)。(PHOTOGRAPH BY KATHERINE TAYLOR, THE NEW YORK TIMES VIA REDUX) 今日、ダンス教室で踊る6歳のエイブリーちゃんを見た人は、少女がかつて心臓の問題で死にかけていたとは思いもよらないだろう。彼女は生後すぐに1回目の開胸手術を受けたが、その際、心臓の大部分に損傷を負ってしまった。エイブリーちゃんは2カ月入院した後に退院したが、数週間後、再び入院した。心臓から送り出される血液の量は半分まで低下しており、再手術が必要だった。 医師たちはエイブリーちゃんを体外式膜型人工肺ECMO(エクモ)につないで心臓移植の準備を始めたが、管を洗浄するために少しだけECMOを外したときに、彼女の心臓が予想よりわずかに良く機能していることに気づいた。そこ