散華 紫式部の生涯(上)【電子書籍】[ 杉本苑子 ] 価格: 1540 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 世は藤原氏が全盛を極め、平安王朝絵巻が繰り広げられていたころ。藤原為時は下級貴族であったが、詩歌や漢文に長じていた。その次女として生まれた小市(のちの紫式部)は漢文を読み下し、古今和歌集を全て諳んじるなど周囲の大人も驚くような才能を見せる。父は小市が男だったら、と悔やむほど。 一方姉の大市は秀麗な貴公子から美しい恋文を受け取り、女の幸せに浸っていた。そんな姉に対して、小市は自身を人並みの容姿と自覚し、文学で身を立てる気持ちを持ちながらも、素敵な貴公子との出会いを夢見ながら年を重ねていく。20歳になりようやく受けた恋歌の主は、またいとこの藤原宣孝という年齢が親ほど離れた、女性関係も盛んな貧相な男で、小市は母代わりの叔母にわが身を歎く。 貴族社会において、女性もその権力の中で生きている。日