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群像新人文学賞の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • 群像新人文学賞・豊永浩平さん 沖縄に生まれ、沖縄を知らなかった。ここから始めないと、この先書けない 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#20|好書好日

    第67回群像新人文学賞 受賞作「月ぬ走いや、馬ぬ走い」 沖縄、お盆のある日、ぼくはかなちゃんに〈こく白〉をしようとかんがえる。ニライカナイからご先祖さまたちがくるから行ってはいけないと言われていた海で、78年前に死んだ兵隊さんに出会う。恩賜の軍刀で敵兵を狙う彼の独白はやがて、生理中でイラつく女子高生のぼやきへと続き――。過去と現代の14の語りで紡がれる沖縄の暴力と性、戦争。 純文学の入り口は学校のプリント 新人賞受賞者のプロフィールを見るとき、まず年齢を確認してしまう。群像新人文学賞を受賞した豊永浩平さんは弱冠21歳。今も琉球大学に通い、卒論に追われているという現役の大学生だ。今年42歳の私にとっては自分の子どもであってもおかしくない年齢で、くじけそうになる。きっとZ世代ならではの瑞々しい感性が爆発した、中年では逆立ちしたって真似のできない小説を書くんだろう……。 ところが、受賞作『月ぬ走

      群像新人文学賞・豊永浩平さん 沖縄に生まれ、沖縄を知らなかった。ここから始めないと、この先書けない 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#20|好書好日
    • 群像新人文学賞・村雲菜月さん 自称「小説が趣味」の会社員、「小説家になりたい……わけじゃない」(連載第3回) |好書好日

      第66回 群像新人文学賞 受賞作品「もぬけの考察」 四〇八号室の4人の住人たちによる4つの物語。蜘蛛を空き瓶に捕まえて、窓のそばに置いて餓死させることが趣味の「初音」。繁華街の交差点で厄介な女に声をかけてしまった「末吉」。四〇八号室の住人に預けられた文鳥の「こがね」。そして、自分の部屋の模写を始めた絵描きの「私」――。それぞれの閉塞感、日常のひずみを描く、インスタレーション的実験作。 初稿はサクサク動くメモ機能を使って書き、応募時にWordに変換する。Web応募であっても、応募直前には原稿をコンビニでプリントアウトし、書き込みながら最終チェック=撮影・武藤奈緒美 自粛生活の暇つぶしに初小説 連載第1回の市川沙央さんは自由に動けない体を抱え、20年間書くことだけに取り組んだ。第2回の夢野寧子さんは仕事を辞め、6年間執筆に専念した。一方、村雲さんが商品企画のプランナーという仕事の傍ら、小説を書

        群像新人文学賞・村雲菜月さん 自称「小説が趣味」の会社員、「小説家になりたい……わけじゃない」(連載第3回) |好書好日
      • 群像新人文学賞・夢野寧子さん 「確率はいつだって2分の1」 一度はつかみかけた夢、仕事を辞めて挑んだ6年 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#2|好書好日

        群像新人文学賞・夢野寧子さん 「確率はいつだって2分の1」 一度はつかみかけた夢、仕事を辞めて挑んだ6年 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#2 机に向かう夢野寧子さん=撮影・武藤奈緒美 第66回 群像新人文学賞 受賞作品「ジューンドロップ」 しずく・16歳は、不妊治療に励む母と優しく涙もろい父との3人家族。ある日、地元のお地蔵さま「縛られ地蔵」の前で激しい頭痛に襲われ、しゃがみ込んでいたところを、同い年の女子高生・タマキに助けられる。やがて二人は、お地蔵さまの前で落ち合い、語り合う仲に。いつも歩道脇に置いてある飴玉二つ、町で聞こえる自殺者のうわさ、淘汰の末に振り落とされるジューンドロップ……。彼女たちにはそれぞれ、縛られ地蔵に引き寄せられる事情があった――。 私には、才能がない 小説家になりたい者にとって、新人賞を獲った者による「受賞の言葉」は、憧れと嫉妬の対象である(少な

          群像新人文学賞・夢野寧子さん 「確率はいつだって2分の1」 一度はつかみかけた夢、仕事を辞めて挑んだ6年 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#2|好書好日
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