劇伴作家として活躍する藤澤慶昌に、影響を受けたアニメや劇伴について語ってもらうインタビュー連載。その第2回は、菅野よう子が音楽を手がけた『カウボーイビバップ』を取り上げる。テレビで偶然見かけて衝撃を受けたというオープニング曲「Tank!」との出会いが、彼を音楽とアニメの世界に呼び寄せた。 ――2本目に挙がったのは『カウボーイビバップ(以下、ビバップ)』ですが、この作品を見たきっかけは? 藤澤 5歳上の兄の影響で、小学生の頃からロックにハマっていたんです。とくにMOTLEY CRUEやRattといったLAメタルを聞いていて、その流れでMETALLICAなどスラッシュメタルも聞くようになりました。高校時代、海外アーティストのライブ映像をよく流していたWOWOWに加入していた時期があって、何気なくテレビをつけたときに『ビバップ』がはじまったんです。それであのオープニング曲「Tank!」が流れて、