政府はデータセンター(DC)立地の分散を後押しするが、地方でのDC経営は容易ではない。行政が建設費を補助した地方DCが、わずか数年後に経営破綻するケースも過去にはあった。箱物行政に終わらせないためには、健全な経営が欠かせない。 地方DCはどうすればうまくいくのか。ここでは3社の成功例に学ぼう。各地で大規模DCを運用して成功している、さくらインターネット、ソフトバンク傘下のIDCフロンティア、九州電力グループのQTnetだ。 石狩市で大規模なDCを運用 さくらインターネットは東京、大阪に加えて北海道石狩市で大規模なDCを運営している。5万1448平方メートルの敷地に3棟を建設。専用サーバーなどのホスティングサービスやIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)型のクラウドサービスの基盤として活用しているほか、一部をコロケーションサービスとして提供している。3棟を合わせた延べ床面積は