記録的な大雨による浸水被害が深刻な武雄市で、道路沿いの店や事業所、住民らが、冠水した道路を走行したトラックに憤っている。押し寄せた波で窓ガラスや壁が破損し、被害が大きくなったと口をそろえる。警察も事情を把握しているが、因果関係が明確でないため摘発は難しそうだ。店主らは「冠水道路を走る行為は被害を広げる」と走行しないよう懇願する。 「何しよっとか」。14日午前5時ごろ、北方町の国道34号沿いでカラオケ店を営む森本敦さんは、店の前の国道34号を走る大型トラックに思わず叫んだ。1メートルほど冠水しているのに、波を立てながら走ってきた。駐車場の車は浮き上がり、天井まで水をかぶった。 隣の塗料卸「ニシイ」の事務所は、国道側の北側の窓ガラス6枚が割れて水が入り、南側の壁が10センチほど押し出されて壊れた。「浸水は3度目だが、壁までやられたことはなかった。ガラス窓の枠も曲がるほどの水圧。トラックが立てた