熊蔵は子供のことは知らなかった、 お糸への気持ちは変わらないと 伝えるのだけど。自分の気持ちを 見つめ直す間にもお糸の元へは 様々な縁切り状の依頼が来るの。 『母子草 お江戸縁切り帖』泉 ゆたか (著)集英社文庫あらすじ長屋でひとり住まいをしているお糸は代書屋をして身を立てているが、縁切り状を書く「縁切り屋」としての仕事も増えてきた。 夫婦になる約束をした大工の熊蔵に隠し子がいたことがわかり、長屋の住人たちは心配しながらお糸を見守っている。 そんなある日、油問屋の娘、おしげが弟との縁切り状を書いてほしい、とやってきた。 何年も前に家を出てそれきりだった弟が女房子供を連れて戻って来たため、実家の油問屋は弟にまかせ、自分は家を出るのだと言います。 家族や男女の惚れ合った仲など、ままならぬ縁を断つ手助けをするお糸。 そして彼女自身の縁の行方とは。 縁を切りたい人々と自分自身の縁突然現れたお美和と