飯田 「復興アリーナ」ローンチシンポジウム第二部では、第一産業の復興と東北の課題について考えていきたいと思います。 重被災地である岩手、宮城、福島の三県は、他県に比べて第一次産業の産業シェアが高い県として知られています。東日本大震災では、このような日本全体の食料供給基地のひとつが甚大な被害を受けてしまいました。 当該地域では、第一次産業には分類されないものの、第一次産業と密接に関わりのある食品加工業や流通業も大きな地位を占めています。第一次産業の復興を考えるとき、第一次産業そのものの復興だけでなく、こうした周辺にある産業についても同時に考えなくてはいけません。 さらに、特に沿岸部では、第一次産業での活動がコミュニティを形成の核であった点にも注目する必要があります。経済・社会双方の核になっている第一次産業をどのように立ち上げ、それによって裾野である加工業、さらにはコミュニティを立ち上げていく