憲法学者らによる反対の声が相次ぐなど、現在国会で議論されている「安保法制」の違憲性が、日に日に明らかになっています。一方、それとは少し違う観点から批判の声をあげているのが、東京外国語大学教授の伊勢崎賢治さん。アフガニスタンや東ティモールの紛争後処理に関わり、国連PKOを率いた経験もある伊勢崎さんは、今回の法案を「自衛隊員のリスクを格段に高めるもの」として強く批判する一方、「政府の違憲行為は、今に始まった問題ではない」とも指摘しています。「このまま矛盾を解消しようとせず、今回の法案を止めて『よかったよかった』で終わるのなら、きちんと改憲したほうがずっとまし」だという伊勢崎さん。その理由について、そして今回の法案の問題点について寄稿いただきました。2回に分けてご紹介します。 いせざき・けんじ 1957年東京生まれ。大学卒業後、インド留学中にスラム住民の居住権獲得運動に携わる。国際NGOスタッフ
![伊勢崎賢治さんによる特別寄稿。「安保法制は阻止すべき。けれど、そこで終わらせてはいけない」(その1)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b965e48747aafa51d22fe5979d009850c58a07c8/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.magazine9.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2015%2F06%2F18_isezaki.png)