半田市出身の童話作家新美南吉(一九一三~四三年)が作品に込めた戦争へのスタンスを考える特別展「ひろったラッパはどうなった?」が、半田市岩滑西町の新美南吉記念館で開かれている。作品や日記を通じて、南吉の思想や葛藤を伝えている。戦後七十周年に合わせて記念館が企画した。十月二十五日まで。 南吉は一九三六(昭和十一)年二月にあった青年将校によるクーデター未遂「二・二六事件」の九カ月前、幼年童話「ヒロツタ ラッパ」を書いた。軍隊のラッパ手を夢見た男性が、戦争で畑を荒らされてうちひしがれる村人たちを見て考えを変え、人を励ますためにラッパを吹き、平和な村を取り戻す物語。戦後、絵本「ひろったらっぱ」として親しまれた作品は、戦争へとさらに突き進む風潮の中、反戦的な童話として書かれた。 当時、ラッパ手は指揮官の指示を伝える花形で、ラッパ手を主人公にした軍国美談もあった。記念館の遠山光嗣学芸員は「世の中の風潮へ
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