自分は実際のところ、不幸で不本意な人生を歩んでしまっている。しかし、今更自分は不本意な人生を歩んでしまったとは認めたくない。認めるのはあまりにも酷だ。自分の人生は幸せだったのだと思いたい。 このような親の中には、子供に自分と同じような人生を歩ませようとする親がいる。子供に自分と同じ人生を歩んで欲しい、そしてそれを子供自身が幸せだと思って欲しいという願望を持っている。そういう子供を見て、自分の人生は間違っていない、自分の人生は幸せだと確認したいのだ。 これは、子供を使った自己肯定だ。このような子供は、子供自身のためではなく親のための人生を歩まされる。その一生をかけて、親に対して「ほら、あなたと同じ人生を歩んでいる私は、こんなに幸せなんですから、あなたの人生も間違っていないし、幸せなんですよ」と言い続けるために存在させられる。 このような親は、子供が自分とは違う方法で、子供自身の人生を歩んでい