2月9日。受験の結果が発表された。 わたしはすべり止めの大学を受けておらず、一発勝負だった。この大学に行けないなら働こうと思っていた。だから、母と手に汗にぎりながら、パソコンの画面を見ていた。 結果は合格。 ワアとかヒャアとか、言葉にならない言葉を叫さけんだあと、わたしは外へと飛び出した。突き刺すような冬の寒さのなか、息を切らして走る。 整骨院に着いて、先生の顔を見るなり「合格しました」といった。もしかして泣いてくれちゃったりするだろうかと思っていたら「合格すると思っとったわ」とあっさりいわれ、拍子抜けした。 その夜は、居酒屋で北のオヤジが焼いたスルメを食べながら、お祝いしてもらった。 どこをどう思い返しても、おかしな先生だった。 勉強を教えてもらっていたとき「電気治療の機械を新しく仕入れたから試してほしい」と頼まれ、快諾した。するといきなり最大出力の電気を体に流され、腰を抜かしそうになっ