”物乞う仏陀”という本がある。ルポライターの石井光太さんが実際にアジア各国を自分の脚で周り、各国の路上生活者や障害者についての実像をまとめた名著だ。 この本を読み解くと今の日本で感じる生きにくさについての正体が非常によくわかる。 今回は何が人から希望を奪い去るかについてを発展途上国と日本の現状と対比させながら明瞭に描いていこう。 国が発達すると人の幸福にグラデーションがかかる ”物乞う仏陀”では基本的に最底辺からスタートして、徐々に徐々に経済レベルの発達順に発展途上国の路上生活者ならびに障害者の実像が描かれている。 この本を読んで初めに面を食らうのは、一番初めにでてくる経済発達レベルでは最底辺にあるカンボジアの路上生活者が、思いの外明るく幸せそうであるという事だ この当時のカンボジアは、ポル・ポト政権による大虐殺により国内が荒廃しており、文明レベルが極めて低下していた。文字通り最貧国のうち