動物の赤ちゃんは母親の便をなめる コアラの赤ちゃんは、生まれるとすぐ土をなめたり、お母さんの便をなめたりします。これは、土のなかやお母さんの便のなかにある細菌類をお腹に入れないと、コアラの餌であるユーカリという毒のある葉を無毒化できないからです。 コアラの赤ちゃんは、生まれながらにしてユーカリの葉を無毒化する酵素を持っているわけではありません。だから本能的に、土をなめたりお母さんの便をなめで、自分の腸内細菌を増やそうとするのです。 パンダの赤ちゃんも同じです。パンダの体には餌の堅い笹の葉を消化する酵素がないために、生まれるとすぐに土をなめたり、お母さんの便をなめて細菌をお腹に入れます。腸内細菌が笹の歯を消化してくれるからです。 また、ウサギは下痢をすると、元気なときの自分の便を食べます。この行為には「腸を元気に保ってくれている細菌を膿のなかに取り入れて、腸内環境を整える」という目的があった