飛び立つ前の無人飛行艇。海上で離発着できるのが特長だ=2日、神戸・ポートアイランド沖(撮影・長嶺麻子) 新明和工業(兵庫県宝塚市)は、水上での離発着が可能な無人飛行艇の開発を進めている。8月下旬に機体が完成し、今月2日には神戸・ポートアイランド沖で4分間の飛行実演を行った。自動制御で8の字形に2度旋回する飛行を見せ、着水時には集まった観客から拍手が起こった。 機体は全長3メートル、幅4メートル、高さ0・9メートル。軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使い、重さ25キロ未満で運用する。電動で双発プロペラを備え、巡航速度は時速約60キロ。飛行実演は神戸で開かれた「第1回ドローンサミット」の一環として行った。 開発はエンジニアの技術の向上・伝承と、航空産業の人手不足に伴う無人機需要を取り込むのが狙い。世界で唯一、外洋で離着水できる海上自衛隊の救難飛行艇「US-2」の製造で培った技術と