小学校の低学年だったかな。当時すきでも嫌いでもない女の子がいて、俺はよくそいつとそいつの姉らしき人からからかわれたりしてた。で、ある日靴箱にそいつからのチョコレートが手紙つきで入ってた。ある日っていうかバレンタインだ。後で知ったけど手作りらしい。もちろんバレンタイン初心者の俺はまたあいつからいじられるんだ!これは罠だ!と勘違いがエクスプロードして隣の下駄箱にそれを掘り込んだんだ。今考えると幸いだったかどうかは知らないが、俺の宛名はなかった。だから、男子で輪になって「チョコがある」「おま、食ってみろよ」「あ、これあいつが作ったんや」みたいなことを言って騒いでるにもかかわらず、俺はその槍玉にあがらなかった。それを遠巻きに見つめるときは何も思わなかった。けど、体育の時、そいつが体育すわりでうつむいてるのをみた時かな、やっと自分がした悪いことの重さを実感したのは。素直っていうか純粋っていうかとにか